「いじわるブッチー」 徳間書店 1994年5月発行
バーバラ・ボットナー/文 ペギー・ラスマン/絵 ひがしはるみ/訳

表紙の意地悪そうな女の子がブッチー。とてもインパクトある少女です。でもブッチーが主人公ではありません。ブッチーにいじわるされる女の子、が主人公。二人の女の子のお母さんたちが友達同士、だからといってその娘たち同士も友達になれるか、というと難しい。

好きなものや遊びが違うらしく、仲良くなれない二人。仲良くなれないというより、ブッチーが意地悪をする。抑えつけたり髪の毛を引っ張ったりするんです。
主人公は、ブッチーが宇宙へ飛んでっちゃうことを夢見たりするけれど、そう簡単にはいきません。暴力以外で、想像力豊かにいじめにNO!を表現しました。
髪の毛をつかんだり抑え込むようなことを、遊びだと思っているブッチーは、意地悪な女の子であることは、間違いないんでしょう。意地悪なことをしているということがどうもわかっていないらしいブッチーはもしかすると、何か満たされないものがあるのでは?随分とお金の掛かったおしゃれな衣服を着ているけれど、はっきり言うと幸せではないのではないか。友達に意地悪したくなるような嫌なことが日常であるのかなあ、なんて感じます。
そんな実際にありそうなリアルさも興味深い絵本と思います。ブッチーがそういうのを乗り越えて、二人が仲良くなれれば、ほんとにハッピーだけれどなかなかうまくいかないですよね。
この絵本、お子さんにすすめたり、読み聞かせに使うのは抵抗があるという方が多いんだそう。うーん、難しいですね。意地悪されたくない、と勇気をだしてきちんと言えた主人公に満足するので、私は好きなのですが。

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