関係ないんですけどわたし結構怪談が好きなんですよね。で、今回ご紹介したい絵本なのですが、怖い絵本は数あれど、ずば抜けて怖い絵本と言えば、コレ。トラウマ絵本の代表(といわれています)「ねないこだれだ」をご紹介いたします。
「ねないこだれだ (いやだいやだの絵本)」 福音館書店 1969年
せなけいこ/作・絵
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早く寝ない子は、オバケにさらわれちゃうのです。おばけと一緒に空を飛んでいくのです。オドシでなく、マジでつれていかれてしまうのです。
そんな絵本です。
表紙の挿絵は、典型的なおばけの造形ですが、なんやら狂気を宿した黄色い目が恐怖をあおります。オバケにさらわれた子はどこへ行くんでしょうか。普段は行けないような不思議なところでしょうか。想像もできないほど怖いところなんでしょうか。そんなオバケの世界へ引き込まれてしまうかもしれない危うさに、ぞくぞくします。こどもはまじでおそろしい、と感じると思います。実体験から、なおかつ蛇足であろうと思いつつも書いてしまいますが、それだけにお子さんへの読み聞かせには十分ご注意いただきたいと思います。
子供の頃は、二度と読みたくないと思ったものですが、大人になった今、不思議な世界に連れて行ってくれるおばけが結構いやかなり好きですね。ふつうの生活、平常心では見られない世界を垣間見せてくれるかもしれないから。でも安心しているのはおそらくそんな世界は遠いところにある・・と思っているからでしょう。ラストのページ、寝ない子はオバケになって、オバケと手をつないで飛んでいくのですが、なんだか楽しそうに見えるのは私だけでしょうか。私は幼児の時分から寝付きが悪かったので、そう思いたかったのかもしれません。