「おおきな きが ほしい」 偕成社 1971年1月発行 32ページ
佐藤さとる/文 村上勉/絵

「おおきな おおきな 木があるといいな。ねえ、おかあさん。」
かおるくんが、夢見ています。 大きな大きな木があって、そこへハシゴをかけてのぼるんだ。
ハシゴをのぼっていくと、小屋があって、そこでお料理もできるようになっていて、ホットケーキがやけるようになっています。焦げて煙がでてもだいじょうぶなように、エントツもついている。部屋をもうひとつ作って、ベッドをおきます。
3才の妹かよちゃんもあがってこれるように、つりかごをつけるんです。ハンドルをまわすと、つりかごがあがってくる仕組み。結構考えてますね。妹ものぼらせてあげるのは優しいおにいちゃんです。
さらにまだまだハシゴがあって、どんどん登ると、見晴台があります。ちゃんと手すりもあってあんぜんです。遠くまで見渡せます。児童車がかぶとむしみたいに小さく見えるほど。ヤマガラやカケス、リスの家があって、こんにちは、とあいさつします。

ああ、もうただただわくわくします。私も大きな木が欲しい。想像の翼を広げる楽しさ。おかあさん・おとうさんが、かおるのおはなしをしっかり聞いてくれるのも嬉しいですよね。ツリーハウスの春夏秋冬もきちんと想像されていて、部屋の壁には絵や季節のお花が飾られています。お話ももちろん、挿し絵も楽しい絵本です。
正直申し上げますと、わたしは高いところに行くと足がすくんでしまうのですが、それでもやはりツリーハウスって魅力があります。ふしぎな島のフローネ(というアニメがありました)、ハックルベリー・フィンのツリーハウスの影響でしょう。自分だけの場所ってのがいいのでしょうねえ。