やっぱりねこ絵本。
挑みかかるような、何かを隠しているような、なんだか悪い顔して鋭いツメをお手入れする猫さんがとても魅力的。たまりません。猫が好きなかたばかりではないとは存じておりますが、ここはひとつお許しください。

「ネコヅメのよる」 WAVE出版 2016年5月発行 32ページ
町田尚子/作

ちょっとブサカワな猫。体をなめて毛皮の手入れをしながら、フト気づく。あれ?今夜は待ちに待った「ネコヅメの夜」じゃない?
夜、あちらからこちらから、猫が集まりだす。空がゆったり眺められる場所に向かって。たくさん猫が描き込まれ、圧巻です。
夜空を見上げ待っているものは・・・。

これはもう、猫が好きな人向けな絵本ですねえ。
毛の一本一本が描き込まれております。猫ってこういう表情しますよね、ととても共感します。ちょっとブサカワな悪巧みしてそうな。すごい猫絵を描くかた、とおもいます。
夜空を見上げ期待して待つ猫達がたくさん描かれる見開きページと、夜空にあらわれたあるものを見た見開きページの表情の違いを何度もページをめくって見比べたくなります。この表情の変化がとても楽しい。
犬は(たいてい)ストレートに気持ちを表しますが、猫は秘密主義でわかりづらい。そんな猫の気持ちがちょっとわかるようなそんな絵本です。
やはり猫好きなかたは楽しめるとおもいます。猫がさほど好きじゃなくても楽しめる・・・とおもいます。そうだといいな。

ほかにも、美しい挿し絵の絵本を描いておられます。怪談をテーマにしたものですと、「いるの いないの」「あずきとぎ」(京極夏彦/岩崎書店) 「おばけにょうぼう」(内田麟太郎/イーストプレス)
「なまえのないねこ」(竹田文子/小峰書店)「たぬきの花よめ道中」(最上一平/岩崎書店)