「ちいさなエリオット おおきなまちで」 マイクロマガジン社 2018年7月発行 32ページ
マイク・クラトウ/作 福本友美子/訳

エリオットは、ちいさなぞうです。
象といえば大きいもの、というイメージですが、こんなことばで始まると引きつけられます。
白地にうっすらピンクとブルーの水玉のあるゾウ、エリオットがとにかくキュート。人の腰くらいの身長なのでその対比から身長50cmくらい。
全体的に落ち着いた色調でシックなイラストです。町を歩く人々のファッションから推測しますと、1930〜40年代頃でしょうか。描き込まれた小物類・・車、消火栓、おうちの内装(古いタイプの冷蔵庫、ラジオ、洗面台の蛇口の取っ手やテーブル)などが、クラシックでとてもかわいい。レンガ造りの町並みはニューヨークの風景だそうで、とても美しいですよ。絵を眺めるだけでも楽しいです。

ぞうのエリオットは大きな街に住んでいました。なかなか良い街なのですが、エリオットは小さいので、道や駅で人に踏み潰されないように気をつけねばなりません。ドアの扉、洗面台、台所の蛇口も高い場所にあるのでとっても大変です。 私も小柄な方なので、わかるわかる〜。洗濯ものを物干し竿にかける時に手が届きづらいのでわざわざ踏み台をもっていかなくちゃいけません。身長がプラス2・3cm高ければ・・と感じることしきり。たいへん共感します。

大好物のカップケーキを買いに街へでたのだけれど、店員さんがエリオットに気づいてくれません・・・。肩を落としてとぼとぼ帰るシーンはさびしくなります。
帰り道、エリオットよりもっともっと小さな生き物、ねずみに出会います。ねずみくんも体が小さくて困っています。ぼくも小さいけれど、もっと小さいねずみの助けになれると、エリオットは気が付きます。
二人で協力しあい、カップケーキをゲット。

小さいもの同士が協力して苦手を克服していく楽しさ・喜びが伝わってきます。エリオットが一生懸命のばした鼻の先で、さらに体を伸ばしてふんばるねずみがとても愛らしい。
そしてもうひとつ、カップケーキがおいしそうでたまりません。クリームやチェリーで飾られとてもきれいで、食べるのがもったいないほどの可愛らしさ。

2019年11月時点で「ちいさなエリオット ひとりじゃないよ」「ちいさなエリオット あそびにいこう」「ちいさなエリオット たまにはとおくへ」と全部で4作、刊行されています。