食べ物絵本といえば、これ。ねずみの「ぐりとぐら」シリーズの第1巻です。
「ぐりとぐら」福音館書店
中川李枝子/作 大村百合子/絵
「ぼくらのなまえは ぐりとぐら
この世でいちばんすきなのは
おりょうりすること たべること」
食べるだけでなく、お料理するのも大好きというのがいいですね。こんな歌をうたっている、くいしんぼうなねずみの兄弟、ぐりとぐらが、おおきなタマゴを見つけます。
目玉焼き、ふわふわのたまごやきもいいけど、かすてらにしよう!かすてらのやける、おいしそうなかおりが森中に広がり、動物たちが集まります。
小麦粉、バター、砂糖、牛乳、そしてお砂糖をいれまぜる、と具体的にかいてあるのもまたわくわく感を高めます。この材料で美味しくならないわけないじゃーないですか! 焼きあがるのを、みんなで待つこのシーン、動物たちに限らず、絵本をよんでいる子どもたちの期待感が、マックス状態となるでしょう。そして期待どおり、おいしいかすてらをみんなで食べるのです、読者であるワタシをのぞいて。子供の頃、羨ましくって羨ましくってちょっと悔しかった覚えがあります。食いしん坊というかいやしんぼですねえ、お恥ずかしい。
この絵本にでてくるおやつは、ずっとホットケーキだと思ってたんですが、久しぶりに読み返したら「かすてら」でした。あら、そうでしたっけ、ちょっとびっくり。
ぐりとぐらのシリーズは、「ぐりとぐらのおきゃくさま」「ぐりとぐらのかいすいよく」「ぐりとぐらのえんそく」「ぐりとぐらとくるりくら」「ぐりとぐらのおおそうじ」「ぐりとぐらとすみれちゃん」 ・・おはなしえほんは7冊刊行されています。それぞれとても楽しいお話です。ちなみに第一巻は、1963年発行!とってもロングセラーです。 約50年前に書かれたのにいまも子供たちが夢中になれるお話ってすごいですよね。